銀河の2つの核と静止するツインブラックホール

Posted on 7月 20, 2008 - Filed Under 銀河シミュレーター | Leave a Comment

今朝投稿した動画を出力したプログラムにバグが見つかった。光速度限定の計算で速度を二乗していなかった。なんとも情けない。そのせいで実験結果が多少変わってきた。 もっと面白い結果がでてきた。複数のブラックホールが出現したり衝突したりする。 まず映像を見てみよう。初期条件としては前回と同じ、回転する立方体内にランダムにちりばめられた粒子、粒子数は2048個だ。(個数が半端な数なのは単なる個人的な趣味だ) 映像ダウンロード WMV形式 24秒 7MB 15FPS まずおかしいと思うのは、ブラックホールの腰が非常に重いということだ。周りの粒子が高速で回転しているのに、ほとんど影響を受けている感じがしない。特に大きなブラックホールは、全く動こうとしない。そのせいで、初期条件での粒子の重心から大きく外れたところにブラックホールが落ち着いてしまう。 これは、シミュレーション上では考えてみれば当たり前の結果だ。ブラックホール外の粒子はブラックホールの重力を感じて快調に動くが、ブラックホール内の粒子はたとえ外部の重力を受け取ったとしても、運動量と時間の関係が破綻しているので、位置が普通には動いてくれない。 大きいブラックホールが小さいブラックホールを飲み込む様は、見ごたえがある。小さいほうのブラックホールは形が歪んだり、大きいブラックホールの周回軌道に入ろうとする瞬間に分解したりしている。 それで、前回の投稿のように、ぎりぎりブラックホールが出来るか出来ないかというパラメータで計算実験をしていたところ、もっと奇妙な結果が出てきた。 2つのブラックホールが落ち着いてしまって、合体しようとしてくれない。 これも映像を用意した。 映像ダウンロード WMV形式 24秒 9MB 15FPS このまま、ずーーーとシミュレーションを続行したのだが、だめだった。ピクリとも動く様子がない。 ・・・いや、ピクピクはしているか。総体として少しずつ動いていってるというのがないと言い換える。お前らの時間は止まっているのか?と突っ込みたくなるが、実際止まってるんだろうから突っ込みになってない。 ・・・いや、ピクピクはしているんだから止まってはいないんだろうか?動いているブラックホールもあるのに、どういう安定点を形成しているんだろうか? 気がつかないくらい、ほんの少しずつ動いていました。。 ところで、今調べて知ったんだが、銀河の核には巨大ブラックホールがあると言われているが、アンドロメダ銀河などではそのブラックホールが2つあることが観測されているらしい。2つのブラックホールは、周回軌道を描きながらいずれ合体するのではないかと言われるが、初めから2つ生成されていて、動かないまま現在に至っているのかもしれない。未だに合体しないままで、現在に至っているのかもしれない?

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ブラックホール誕生の瞬間

Posted on 7月 20, 2008 - Filed Under 銀河シミュレーター | Leave a Comment

これまでの重力多体シミュレーションでは、初期条件はすべて立方体にちりばめた角運動量の無い粒子たちだった。この初期条件では、すぐに粒子がギューっと圧縮されていってしまうので、瞬間的にブラックホールが出来てしまう。 ならば、今度は初期条件としてゆるやかな回転を持たせてやって、ブラックホールの誕生の瞬間をじっくり見届けてやろう。 ということで、とりあえず簡単に、回転する立方体内という初期条件からシミュレーションをしてみた。回転速度や粒子の密度、重力定数、光速度の設定によって、回転する粒子群は飛散してしまったり、あっというまにブラックホールになったりしたが、ギリギリの所を狙って映像化してみた。 ダウンロード WMV形式 1分08秒 34MB 30FPS この映像では真上から撮影しているのでよくわからないが、立方体になっていた粒子群はただちに降着円盤を形成しようとする。最初は飛散してしまいそうな感じだが、シミュレーション開始から27秒あたりで、舞い戻ってきた粒子の密度が濃くなった部分でブラックホールができる。すると、ただちに周囲の粒子を吸い込みシュバルツシルト半径を大きくしていく。エルゴ領域に残った粒子は高速回転しながらしばらく残っているようだ。期待通りの結果だ。 ブラックホールの中の粒子がどういう運動をしているか興味がわくが、高速で粒子が飛びまわっているという他、総体として角運動量を持っているのか、まだなんとも言えない。何分粒子が高速で動きすぎなので、トレーサーを作って得られたデータを解析しないとわからないだろう。追々調査してみることにしよう。 ちょっと待て。まだブラックホールと決まったわけじゃないぞ。 うーーーむ。 単にシミュレーションの離散化された時間と速度の計算限界が生み出しただけのものにも思える。全く如何わしくて疑わしい。 銀河シミュレータでは、離散化された時間によって重力の相互作用に遅れが出ることは、重量の影響が及ぶ速度が光速度を超えない、つまり瞬間的に重力の影響が伝わらないことを近似的に行っていると言うことである程度説明がつくような気がしていたが、このブラックホールシミュレータでは、そこんところはどう説明できるのだろうか?それに、 ブッラックホールが出来る寸前の空間、及びブラックホール周辺に、反重力の場が形成される ように見えるのはどういったことか?重力定数を極端に大きく設定すると、反重力場が大きく表れるが、それを回避するために重力定数を決定しなければならないとしたら、宇宙半径から重量定数が決まってくることになる?いや、そもそもこんなことで回避可能なことなのか?それとも、絶対に回避しなければならないことなのか? マニアックな集団の近辺にある近寄りがたい空気みたいな そんな状況と似たことが、実際のブラックホールにも起きている可能性もあるだろうw 三次元球面で粒子の位置の変化を時間微分すると、運動量が角度になって出てくると思うが、その角度がπを超えると、いくら時間が縮まったとしても、反重力のような矛盾点が出てきてしまう。もし角度πが時間が反転してしまう前の限界の量だと言うことなら、光速度も宇宙半径から決定できるのかもしれない。すなわち、角度πが光速度そのものということになる? それとも、時間はミンコフスキー空間で虚数を使って表されるから、つまりこのあたりの時間が関係しそうな部分はπを超えないように双曲線関数を使ってみるべきなのかもしれない。 まあ、どこかに計算間違いがあって、全然違う結果が出てくる可能性もある。これから色々やってみよう。

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トリロジーグラフのグリッド線

Posted on 7月 8, 2008 - Filed Under 銀河シミュレーター | 2 Comments

トリロジーグラフとは、単位四元数の対数関数から四次元の超球の表面(三次元球面)を三次元に落とし込んで近似的に表示する投影技法のことで、私の造語です。(前回の投稿参照) ステレオ投影のウルフ網や他の地図の図法のように、投影法を開発したのなら、次に来るのはグリッド線の描写だと思い描いてみました。 まず、三次元のグリッド線ですが、このようになります。 普通です。何の変哲もない。 この線を、三次元球面上でずーっと伸ばしてやると、トリロジーグラフのグリッド線になるはずです。伸ばすというのは、四次元の回転を計算することにあたります。 なかなかに複雑w でも、線と線の交点はちゃんと直行してるし、線は一周してなめらかに連結しています。粒子をこの空間で飛ばしてやってもうまくいく。 もう1つ原点をずらした画像。 うーむ、美しくもないし、ここに手作業でプロットして下さいと言われてもお断りですねw 重ねて表示させても邪魔になるだけだし。まあ、こんなものなのかと一度見ておけばいいかと。 ポアンカレ予想の、宇宙にぐるっとロープをまわしてくるというのは、きっとこういうことなんだろうと思った。 画像だと3Dで想像しにくいと思うので、グルグル回してみることのできるプログラムを置いておきました。右の「プログラム本体」からダウンロードできます。

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特殊相対性理論を適用してみた

Posted on 6月 29, 2008 - Filed Under 銀河シミュレーター | Leave a Comment

銀河の回転曲線問題によれば、銀河外縁部と内側で速度がほぼ同じになるそうである。信じがたいことだが、多分、スペクトル分析でドップラー効果による影響を計算して速度を出したんだろうから、これは間違いないことなんだろう。 今の四元数空間銀河シミュレータだが、外縁部の粒子の速度が速くても降着円盤が形成されるさまを再現できたのはいいが、いささか外縁部の速度が速すぎて、ほぼ角速度が同じになるような感じになっている。これは、シミュレーションの欠陥を意味している。 ならば、粒子の速さを抑えるように働く何かを考えれば、どうだろう? すぐ思いつくのは、相対性理論による時間の遅れだ。光速以上のスピードを出す物質はこの宇宙にはありえないのに、現状そんなことは全く計算に入れずに、スピード出し放題でシミュレーションしていた。恒星の速度は光速に比べてそこまで速いとは思えないんだが、影響がゼロというわけじゃない。 とにかく、特殊相対性理論を加味してシミュレーションしなおしてみた。 で、その結果の映像。 ダウンロード WMV形式 1280×720 67MB 15FPS 2分17秒 p720で出力。一応ハイビジョンに進化ってことでw。初期条件はいつもどおり立方体にランダムにちりばめたもの、若干の初期運動量。「単純すぎる初期条件を考え直せ」という声もあるが、それがいいんじゃないかと。光速度は小さめに限定されているので、だいぶ粒子の速度は抑えられている。いい感じに元気に回転している。とりあえず、これで実際の速度一定の銀河に一歩近づいたことになるのかな。 しかし、最初のクエーサー?から、ブワッっと円盤が出現する感じがとってもアレだ。生きているみたいできもいw 地球防衛軍2でUFOの母船が出現するシーンを思い出してしまったのだ。 このシミュレータは、一定時間ごとに粒子同士に働く重力を計算している。原点の観測者の時間だ。だからこの基準からして、粒子の持つ運動量とその相互作用の部分には手をつけず、運動量が速度となって効果を表す部分に改造を施すことになるだろう。粒子が持つ移動計算のためのパラメータは、速度ではなく運動量とするのがポイントだ。相対論の運動量の式 p = mvγ から、速度イコールに直して v = p / sqrt(m^2 + |p|^2 / c^2 ) を適用すればいいだろう。この式のp-vグラフを書くと、運動量がどんなに増えても光速を超えることはない。多分これでいいんだろう。自信なしw この式を使うと、質量の加味も簡単に出来そう。現状、質量は全粒子1で統一しているから、今度はこいつに差をつけてやってみようかな。

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逆回転する瞬間の銀河はあるのか?

Posted on 6月 18, 2008 - Filed Under 銀河シミュレーター | 1 Comment

四元数空間銀河シミュレーター(本日命名)で、回転が急反転することがある。リング状に広がった銀河が崩壊して回転が反転するのは、リングの密度が一定でないことによると思われる。しかし、狭い範囲に粒子が集合しているときに急反転するのは、これは計算誤差によって起きることなんじゃないかと疑っていた。というか、今も疑っている。 そこで、実際の銀河で、回転が逆になっている途中経過のようなものがないか、グーグル様に聞いてみた。すると、それらしきものが出てきてしまった。さらにビックリである。 M64、黒眼銀河と呼ばれているものだ。 M64銀河は、内部と外部で回転が反対になっている。 四元数空間銀河シミュレーターの映像に慣れてしまったせいか、Wikiにあるように銀河衝突によって起きているものとは思えなくなってくる。 恒星の中心部への落ち込みと、銀河の反転が起きた直後ではないか? 外縁部のガスは、反転が起きる前の銀河の名残ということで説明がつくような気がする。 黒眼銀河について、あなたの眼はどう判断するだろうか? ところで、リサ・ランドールさんの5次元時空というのが気になって、「ワープする宇宙」を買って読んでみた。1次元の時間と、4次元の歪曲した(ワープした)空間である余剰次元の理論が論じられているということで、共感できるかもしれない。まあ予想通り、四元数については(当然だが)何も書かれていなかったし、2つのブレーンの関連とか(私が無知なので)よくわからなかった。ただ、見た目が4次元の歪曲した5次元時空を想定しているという点では共通点がある。また、超ひも理論で5次元時空がうまくいくとのこと。きっとこの方向性には何か真実が隠されているんだろう。 そしてやっぱり曲率がマイナスの歪曲空間に触れている。反ド・ジッター空間というらしい。私の超複素数空間論としても、四元数から双曲四元数・八元数へと進化しなければなるまい。あくまで超複素数にこだわるわけだが、この方向でドジらないように注意しないとw ハミルトンが研究していた四元数の時空は、時間tを実部、空間を虚数部に持ってきたもの。彼はこの時空の研究に非常に執着したという。今も同様な物理体系は一部に残っているようだが、大きな成果はあがっていないようだ(もっとも歴史的に特殊相対論へつながった部分はもっと評価していい)。同じ間違いは冒さないでおこう。この点、四元数の4次元を全部空間に使用しているので、二の舞にはならないだろうとは思う。 でもそうすると、時間ってどう表現するよ?って話になる。これについては色々とワクワクするような理論を考えているがまた今度。

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難しい問題は図を書いて考えよう

Posted on 6月 4, 2008 - Filed Under 銀河シミュレーター | Leave a Comment

横並びに一列に宇宙船を並べ、そのまままっすぐ宇宙を一周してもらったときの軌跡を描いてみた。もちろん、このブログでテーマにしている四元数超球宇宙を考えている。宇宙船はまっすぐに進むわけだから、四次元の球上を一周して元の位置にもどってくるはずだ。ただし、原点の観測者から宇宙船までの最短距離をプロットしていくことにする。 確かに、すべての線はきちんと輪になってスムーズに連結している。中心に一本だけ直線が描かれているが、これは原点から出発して宇宙を一周するコースなので原点からの観測では輪にはならない。 図を見るとあきらかにコースがねじれていることがわかる。これは四次元を三次元に落としたときのゆがみなんだろう。きっとこのゆがみが、銀河が自発的に回転することの原因になっているに違いない。 ちなみに、3次元上で輪になっているように見えても、 実際はすべて直線 であるということに注意しよう。あくまでも宇宙船はまっすぐに進んでいるだけだ。 宇宙船の移動を計算する時に、掛け算の順序を逆にすると逆にひねられたコースになる。これは対称性の破れとか、アンドレ・サハロフの時間の流れが反転する鏡像宇宙論に通じるものがあるのだろうか? もう1つ画像。宇宙船を縦横に並べて進ませた場合の軌跡。 そういえば、今のところ重力相互作用を計算するときに、重力が宇宙を何周もするということを考えていなかった。狭い範囲で考えればいいやと思って後回しにしてある。粒子同士の距離が180°あると完全に重力相互作用はゼロになるような感じに計算を考え直すべきだな。

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衝突銀河は衝突ではなく自発的?

Posted on 6月 1, 2008 - Filed Under 銀河シミュレーター | 3 Comments

銀河というと普通きれいに渦を巻いたものを想像する。でも宇宙にある銀河はそういった美しいシンメトリーを持ったものだけではないらしい。 こういった変形した銀河は、通説で銀河同士の衝突と考えられている。銀河同士の距離はそれ自体の大きさに比べてそれほどあるわけではないので、そういうこともあるんだろう。といっても、誰もその様子をつぶさに見ていたわけではないので、この説は絶対というわけではない。多分衝突なんじゃないか?ぐらいのものだろう。 しかし、この四元数超球空間での銀河シミュレーションでは、リング状になった銀河から自発的に複数のコアに分裂をする。下がその様子。 画像だと立体感がなくなるから臨場感がわかないかもしれないが、何かあるのではないかと感じていただけるだろうか? 詳しくはこのサイトからシミュレータをダウンロードして見てほしい。ただしこのデータを出力するだけで一般的なPCで数時間から半日はかかる。このプログラムは今のところマルチスレッドで動作しないので、マルチコアのCPUが生かされていない。いつか改良しようと思っている。 しかしこのシミュレーター、渦ができるだけでもビックリなのに、さらにそれが分裂するなど、自分でもわけがわかりません。というかそもそも 角運動量保存則が破れている(ように見える?)のはなぜ? なんでしょう。ちなみに、このシミュレータでは初期条件としてランダムな運動量を与えているだけで、総体として角運動量は、はじめから微量しかないはずなんだ。 ニュートン力学では、重力相互作用の力 F=ma は、お互いの粒子を結ぶ軸線上にのみ働くと説明されているが、四元数超球ではそうはならないらしい。普通、物理の教科書では、「説明のために一次元で考えよう」というのがよく出てきて、「ここから三次元にするのは簡単だから」とかさらりと流したりしているが、それに待ったをかけるとなると、これは大変な事だ。少しずつ考えてみよう。

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虚数iは実在するのか?

Posted on 5月 30, 2008 - Filed Under 銀河シミュレーター | Leave a Comment

物理や工学の分野で非常に便利に使われていて、数学的にも研究しつくされている複素数の虚数iだが、この数は実在するものなのだろうか?それとも単なる計算に便利な道具に過ぎないのだろうか?複素数をさらに発展させた四元数、八元数、十六元数といったものに数学としてふれていると、どうでもよくなってくるような疑問だ。しかし、物理的にその存在が宇宙の構造に組み込まれているのか否かを考えたときには、あらためて重要な問いになってくると思う。物理の専門家の方からすれば、量子力学に必要なので、実在するとみなしているだろう。でもここでさらに一歩進んで、例えば十六元数と素粒子との関係を考えたりすると、逆に単純な二元数の虚数部iは、実在とは離れているのではないかと感じる。むしろ、 十六元数のような高度な超複素数のほうがより実在に近い 複素数なんてその一部だろw。というように悟りきってしまえば問題ないと思う。こういった思考の転換からすれば、むしろ実数の実在性のほうに疑いの目がいってしまう。 十六元数はゼロ因子を持つ。つまりゼロが因数分解されて数量になるということ。これは無からの創世を記述するにはもってこいだ。そして、十六元数から純粋実数を作り出すのは簡単にできる。ところが、実数からその逆はどうあがいてもできない。 さてと、そう言えば今回は 四元数のヒルベルト空間について 考えるつもりだったんだ。ヒルベルト空間というのは、有限もしくは無限のベクトルが作る空間で、ベクトルの要素として直行する関数を用意してもいいもの。普通はフーリエ級数が使われる。 日常生活で言うと、要はテレビのチャンネル。1つの電波にテレビ、ラジオ、携帯・・・いろんな信号が入り混じっていても、そこから目的の信号を取り出すことができる。その操作の理論的基礎になっているのがヒルベルト空間。 オーディオで言えばスペクトラムアナライザー。あの上下に飛び跳ねるグラフのディスプレイは、ヒルベルト空間の座標変動を見ているわけ。ピアノの鍵盤から「ド」とか「レ」とかだけを残してやると、それが互いに直行するヒルベルト空間の基底ベクトルになる。こう考えるとヒルベルト空間というのはわけのわからない高次元の空想でもなんでもない。 物質の究極の構成要素である素粒子は、電波や音と同じ波動でできている。電波信号や音と違っているところは、素粒子は1つ2つと数えられるという点。それともう1つ、ここで今回主題にしたいこと、3次元の空間に現れているという点だ。 素粒子に個別性があるということは、波動関数がヒルベルト空間の単位超球上にあるということで説明がつく。さらりと言ってのけたが実は重要なことが含まれている。1つの素粒子を考える場合、何も無辺に広がるヒルベルト空間を考える必要はなく、単位超球上のものだけを考えればいいということ。言い換えれば、重要なのはヒルベルト空間の位置座標ではなく、内積からとる角度なんだということだ。 そしてもう1つ、3次元の空間に現れているという点だが、これは言い換えれば3次元の空間を作り出しているとも言える。実在である波動がどのように3次元空間を作り出すのだろうか? いや、ちょっと待った。「作り出す」という言い方でさえ、いささか的を外している。これは3次元空間が存在することを前提とした言い方だ。こういう言い方はのっぺりとした白紙状態の空間を相手に想定させてしまうような過ちを犯してしまうかもしれない。 3次元空間が実在するものだとは思ってほしくない。かと言って実在と関わっていないわけでもない。 要は素粒子と素粒子の関係性が3次元であり、その関係性のネットワークが3次元空間として認識されてしまうというわけだ。 あくまで関係性において3が出てくるということに注意してほしい。これは例えば宇宙に粒子が1つしかないという極端な状況を考えてみればハッキリする。そこには他の粒子との関係はないから、空間もまた想定することはできない。 前の文章で四元数は、三つの波動の合成になっていることを述べた。オイラーの宝石を3つに拡張してトリロジーにしたわけだ。 四元数の4という数にこだわっていると、時空の4次元に対応させてどうこうという流れになるかもしれないが、それはもう100年以上前から考えられていて特に発展もないもののようだ。そもそも四元数は「特殊」相対論より前にあって、相対論構築のヒントになっている。数学的には相対論のミンコフスキー空間は複素数と四元数を組み合わせた双曲四元数に含まれるものだ。 さてと、ここまでこのブログで色んなことを書いてきて、ようやく次のことを納得してもらう準備が整った。 3次元空間は四元数が織り成す3つの波動が元になってできている 具体的には、2つの規格化された四元数のベクトルの内積として出てくる角度の四元数が作っている3つの角度というのを想定している。 なんだかすげー複雑だぞ! ま、とにかく新しいアイデアというスタートラインを一本引いてみた。ということ。これを煮るなり焼くなりしてみようか。 ということで、このブログの最初の書き込みに戻る。銀河シミュレータ。。。になってしまった重力多体シミュレータを作った本当の理由がこういうことだったりして。

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共役を作って両側から挟んで掛け算する意味は?

Posted on 5月 20, 2008 - Filed Under 銀河シミュレーター | Leave a Comment

何なんでしょう?よくわかりません。単に掛け合わせるだけじゃダメなんだろうか?でも確かにその結果は3次元の回転になっている。不思議だ。 しかし、これと似通った不思議な掛け算の仕方は、見たことがあるのでした。 量子力学の確率計算と同じじゃないか! 量子力学では、状態を表す波動関数ψから求めたい物理量Aの確率を出すときに、四元数の三次元回転と同じような計算をしている。多分、何か関係があるのだろう。複素数のベクトルと、四元数は、交換法則がないが結合法則があるということで似ているし。 じゃあ、波動関数に四元数を使ってもかまわないんだ ググると、Quaternion Quantum Mechanics 略してQQMというカッコいいのが出てくる。中身はどうなっているのか知らないが興味深い。ということで考えてみる。 波動関数の波は基本的に以下の式になる。 exp(i ([運動量p][位置x] – [エネルギーE][時間t]) / h~) 量子力学によれば、光も電子も中性子も、粒子はすべて実体のない波で表される。その波はこの三次元の世界にはない。複数の場所に同時に現れ、分裂もするし、結合したり収縮したり、生成や消滅もする。世界の実体である波は、どういう空間にもないし、いかなる時間も持っていない。ただそれが我々がなじんでいる時空を作り出していることだけは確かだ。 「そんなバカな!」と叫びたくなるような理論だが、数々の現象をうまく説明しているのでそれが正しいことは否定できない。 テレビをつけるまでもなく、世界は波を受信する装置だったことにあきれ、オンラインゲームにログインするまでもなく、世界はすでにバーチャルリアリティだったことにビックリだ。 問題は、それがどういう仕組みになっているか探ることにある。この作業はまるで、ディスプレイに映るイメージだけから、パソコンの中身がどうなっているのか推測することに似ている。パソコンはメモリという一次元の配列にデータが入っていて、それが二次元に変換されてディスプレイに映し出されている。マウスカーソルを動かしても、それはカーソルを表す部位のメモリのデータが書き換わっているだけで、画面上のカーソルに磁石をあてても何も起きはしない。 では、実際の世界はどのような変換規則で3次元の空間と一方通行の時間が出来上がるのか? 答えがありそうなにおいのする超弦理論の本「超弦理論とM理論」(ミチオ・カク著)を開いてみた。 10次元の理論を4次元にどうやって落とすか、誰も知らない (P.17) うー、うむ、うむむ。 まず、10次元という高次元が理解できない自分にあきれ、4次元時空に戻れなくなってるという宣言にビックリだな。 こうなってくると、空間の数学的な定義をもう一度みなおして、逆にそこから高次元に発展させた方がいい方法じゃないかと思う。永遠に伸びる直線が現実にはないという原理から、4次元超球など循環的な3次元空間を考えることの必然性があるならなおさらだ。 単位四元数 Q を位置と定め、宇宙の4次元からみた半径 R から、 RQ を位置とした空間からどうにかうまくならないものか。 次回、四元数のヒルベルト空間とその単位超球が示す3次元空間について考える。

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人類の至宝と呼ばれる公式を拡張

Posted on 5月 16, 2008 - Filed Under 銀河シミュレーター | Leave a Comment

四元数を知ってまず思ったのは、人類の至宝、オイラーの宝石と呼ばれる超有名で超有用な公式、オイラーの公式を拡張できるんじゃないかということだった。オイラーの公式はテイラー展開に虚数を当てはめることで導くことができるので、二乗してマイナス1になる数なら何でもあてはめることができる。だから四元数の i, j, k についても同じくオイラーの公式が成り立ってくれるんだろう。 exp(i θ) = cos(θ) + i sin(θ) exp(j θ) = cos(θ) + j sin(θ) exp(k θ) = cos(θ) + k sin(θ) これらは3次元空間における x, y, z 回転だと考えることができて、かけ合わせて作った四元数 cos(θ1)cos(θ2)cos(θ3) – sin(θ1)sin(θ2)sin(θ3) + i { sin(θ1)cos(θ2)cos(θ3) + cos(θ1)sin(θ2)sin(θ3) } + j { cos(θ1)sin(θ2)cos(θ3) – sin(θ1)cos(θ2)sin(θ3) } + k { sin(θ1)sin(θ2)cos(θ3) + cos(θ1)cos(θ2)sin(θ3) } は、3次元座標(x, [...]

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