もう一度最初に戻って整理してみる
Posted on 8月 14, 2008 - Filed Under ブラックホール | Leave a Comment
そもそもの発想の原点になっているもの、それは永遠に続く直線は存在しない、XYZ軸のように永遠に伸びていく直線からなる座標系などというものは、現実世界にはありえないという仮定だ。このことが常に念頭になければならない。すなわち、幾何学的には超円(超球面)とそこに定義される複数の角度によってなる座標系のみを採用して物理法則を考え直そうということだ。そして、空間の三次元球面を考えるのに、四元数を使えばより効率よく計算処理できるのではないかという着想からプログラムを作って検証してみているわけだ。 角度からなる座標系だけを使用するとどうなるか。これがこのブログの真のメインテーマだ。何しろ未来のロボットは角度とかがしっかり考えられて作られるはずなのだw このブログで最初に書いたシミュレーターは、トリロジー銀河シミュレーターという名前を付けたわけだが、まるで本物の銀河のような渦が出来るようなシミュレーションだ。これは、三次元球面S3を三次元に投影してそこで通常の三次元空間と同様に物理計算をしているので、必然的に投影の基点となっている原点に強く依存するシミュレーションとなってしまっている。 次にやったのが、この原点依存性を無くそうという試みだ。八元数を使用した三次元球面線形補間の計算手法を使って、重力相互作用を直接三次元球面上で計算した。この計算手法を使えば、七次元平面でさえ回転させることができるので、いささかオーバースペックな計算手法なのだが、三次元球面に適用した七次元外積と単位四元数の割り算との同等性という面白いことも判明した。 このS3シミュレーターは原点に依存しない。具体的には初期条件としての粒子を原点からずらしたところに配置してもそこでそのまま重力相互作用をする。トリロジー銀河シミュレーターはそうはならない。 これで成功かと思われたが、今度はブラックホールのようなものができてそこに粒子が落ち込み塊になってシミュレーションが終了してしまった。銀河のような渦はできなくなってしまった。 代わりに宇宙シミュレーターのようなものが実現可能になった。三次元球面全体に均等に配置した粒子から、三次元球面のどこか一箇所にランダムに収束してブラックホールが出来上がるようなシミュレーションができた。 ちなみに、三次元球面宇宙の正反対にある粒子どうしは重力が全方位的に働くために、つりあって重力が働かないようになるわけだから、そのための何らかの補正が必要なのは明らかだ。距離を双曲線関数のsinh(θ)と定義して、ハイパボリックサインの積分を計算すると、複数の場所にブラックホールが出来てそこでシミュレーションが終わるという結果も作れる。 普通の式 1/a-1/(a+x) 補正した式 1/(sinh(a)*cosh(a))-1/(sinh(a+x)*cosh(a+x)) 距離をどう定義するのかはさらなる徹底した検証が必要かも。 また、このシミュレーターでは、Gを大きめにしてブラックホールを作ってみると、まるで重力に逆らうかのような粒子の挙動が見られる。ブラックホールにまっすぐ近づく粒子はそのまま進行方向が反転したり、接近する角度によってはその場で螺旋を描いてブラックホールに落ち込んでいく。まるで光源の周りを旋回する夏の虫のようだ。全くの思ってもみない粒子の挙動だったが、強い重力場によって時間の進行がある方向に遅くなるという一般相対性理論を持ってくれば不思議でもないことに気づく。相対論のミンコフスキー計量は、単位四元数と構造的にかなり似ているというか同じ?なので、当たり前と言えば当たり前の結果なのかもしれない。 自分としては、当初は、三次元球面の空間のみを考えていて時間については直線的なものでしょうがないと後回しにしていたのだが、この結果を受けて三次元球面の空間を考えただけでそこに時間的要素が入り込んでくるのだと見なすしかないということが判明した。 空間のみならず時間についても、どこまでも続く直線的な次元なのではなく空間と密接に関係した循環する何かなのではないかと感じることが出来た。時間について徹底的に考え直してみることは、今後の課題になる。 次に何とかしてこのブラックホールを避けてシミュレーションしたいという流れで、リーマン球の投影を一次元アップさせることで、運動量を普通の三次元にマップしようということをやったのが今。ブラックホールと渦が両方出来る状況になった。どうやら、三次元球面⇔普通の三次元という変換を、位置とか運動量に適用すると微妙なところで渦ができるらしい。単なる計算ミスか計算精度の限界が表れたのか?これも今後の課題。 まあ、といってもCGとしては綺麗なものができたわけで、こういう意味では成功。新しい映像も作成したのでアップしておこうと思う。面白い部分がずっと続くシミュレーションなので調子に乗ってファイルがでかくなってしまった。 映像ダウンロード DIVX形式 8分32秒 236MB これを出力するのに、Pem4 3GHz で41時間かっかったw 水冷で安定してるPCなんだけど真夏だし冷却タワーはアツアツw
Read More..>>それでもブラックホールが出来てしまった
Posted on 8月 11, 2008 - Filed Under ブラックホール | Leave a Comment
リーマン球面写像のアイデアで、シミュレーションをし直したところ、粒子の進行方向の極端な反転は見られなくなったものの、ブッラクホールのような塊はやっぱり出来てしまった。つまり、前回の投稿で角度πを超えるとか超えないと言ってたのは全部ウソだったようだ。 ガックシだし orz その他、いくつかの計算方法をためしてみたが、すべて同様な結果になった。どうやら、ブッラックホール形成は、三次元球面で空間を定義して計算すること自体に起因するもののようだ。三次元球面を持ち出した地点で、ブラックホール形成は不可避な現象としてシミュレーション上に現れるということらしい。素直に近接する粒子の斥力を加味しなければ、ブラックホールを回避できないようだ。どんどん物理法則がめちゃくちゃになっていくような気もするが・・・ やっぱりかなりやっかいだよ、これ。しかも、単に計算精度の限界が表れただけかもしれないんだよね。。。long doubleで計算して比較しなきゃならないかな。うーむ、メンドクサイw でも、わかったこともある。 三次元球面の空間を想定しただけで、時間的要素が入り込んでくるような結果になる 単位四元数による三次元球面と時間一次元で、四次元+α空間が出来上がるということはなかったんだな。やっぱり一般相対性理論の四元量と、その内にまとめられた時間と空間の同等性は、次元を増やす必要性もなくそれで完結している完成度の高い理論だと改めて感じる。 それでは、シミュレーションの結果を映像にしたので見ていただこう。 映像ダウンロード DIVX形式 1分25秒 40MB 奇妙な結果にまたまたビックリ仰天してしまった。とりあえず、叫んでみます。 意味がわかりません! お、落ち着いて考えてみよう。 まず、立方体内に一様にちりばめられた粒子は、重力で中心部に凝集しだす。するとそこには時間の進行が遅くなった領域が出現し、粒子が再び遠方へ逃げ出すことを阻止する。そして、次の瞬間気持ち悪いくらい小さい領域に膨大な量の粒子が吸収されてしまう。 そして、問題なのはこの次。 ブラックホール内でどういうわけか粒子が高速回転をはじめて、ブラックホールから粒子が飛び出して降着円盤を形成する。 しかも、しばらくすると、回転方向が変わる。ありえない。 めまいがする。また銀河ですか。 そうか、つまりはこういうことだ。 銀河の歴史がまた1ページ そういえば、アインシュタイン自身は1939年に何も出てこれなくなるブラックホールについて、否定的な論文を書いていたらしい。ホーキングは、ブラックホールが蒸発するということを1974年に提案した。何もブラックホールが絶対永遠のものと言うことはないのだ。それにしても、ブラックホールから直ちに渦が生成されて展開し、しかもしばらくするとその回転の向きを変えたりするなんて、どういう計算誤差?w しかし、真夏のシミュレーションは熱いな・・・部屋が。PC3台を100%で回し続ければクーラーの効きも流石に悪くなる。しかも、Pem4,PemD,Celeron O.C.,の加熱CPUが揃ってるしw
Read More..>>リーマン球を使って運動量を限定してみる
Posted on 8月 1, 2008 - Filed Under ブラックホール | Leave a Comment
ニュートン力学によると、重力は瞬間瞬間での粒子間の撃力のように理解できる。N個の粒子があると、N*(N-1)/2回の衝突がある。その大きさは距離の二乗に反比例し、方向は粒子間の位置ベクトルの差だ。これを実際にコンピューターでシミュレーションしようとしたときには、時間の間隔を無限に小さくするわけにはいかないので、積分を使って計算をする。前回の距離を記憶しておき、現在の距離とで定積分する。その方向は、大雑把に高速で計算したければ、現在の位置の差で計算してもそんなに不自然な結果にはならない。まあ、そんな感じで、いい加減で姑息な手段を使って力技でN体シミュレーションを行うわけだ。 そんな計算方式のまま、単位四元数と八元数を使った三次元球面(S3、四次元球)のシミュレーションによって、ある条件下でブラックホールのような粒子の密集が起きるとしても、計算誤差によるものの可能性は大きい。しかし、どういう計算間違いでこういうことが起きるのか、それを考えることはとても興味深い。 まず、球面上でシミュレーションすることによる思ってもみなかった問題が発生している。球面座標系ならではの問題だ。一方向への強力すぎる重力相互作用の積分値の総量が、角度πを超えてしまうのだ。そうなると、馬鹿正直な計算機としては、運動量のベクトルを反転させてしまう他はないのである。シミュレーションの結果を観察する。ワーッと一気に粒子が集合しようとすると、運動方向がねじ曲げられて粒子は反転したり旋回したりする。そしてまた密度が薄くなると、再び粒子は集合しようとする。まるで時間の流れが逆転した場が現れたり消えたりしているようだ。とても不思議で面白い結果だ。でも、これは前述したような時間を大きくとる積分計算による誤差だと思われる。実際の世界は時間の間隔はシミュレーションよりもっとずっと細分化されていて、角度πを超えるということはありえないはず。 この現象は、ブラックホールができる前とブラックホール周辺で起きる。 次に、なぜブラックホールのような粒子の密集が起きるかを考えよう。シミュレーション結果を観察すると、粒子の速度が速くよいタイミングで多数の粒子が一箇所にあるか、回転しながらゆっくり粒子が集合すると、運動量の交換率が角度2πを超える領域に粒子がうまく落ち込む。そうすると、粒子の運動量には反転の反転、そのまた反転などが起きてきて、ある半径からは出れなくなる。というわけだ。折角だけれども、やっぱり計算誤差の産物のようだ。とりあえずこれはこれで残しておいて、次にいこう。 というわけで、運動量の変化率がどんなに大きくなろうとも、運動量が角度πを超えないために特別な変換を考えてやる流れになってきた。そこで思いついたのがリーマン球だ。普通リーマン球というと、複素平面を二次元球面上に投影するものらしいが、ここではもちろん三次元平面を、三次元球面上に投影することを考える。すでに八元数を使った三次元球面線形補間の計算方法がわかっているんだから、どうにかなるだろう。大きさが、2*tan(Θ/2)、方向が七次元外積を正規化したもの。この三次元ベクトルを単に足し合わせて逆変換すれば、絶対に運動量がπを超えない。・・・つづく
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