ローレンツ変換は6次元なのか?
Posted on 1月 21, 2010
重力多体シミュレーションに特殊相対論を導入しようとしてよくわからなくなった。
光速度限定を導入するのは簡単だった。単に速度を公式に従って調節すればいい。以前の投稿でも詳しく書いた通りだ。
しかし、実際は粒子の速度が光速に近づくにつれて、その粒子にとって観測者と同程度遅い粒子の集合は、ローレンツ収縮によって平べったくなるはずだ。宇宙空間全体が潰れていくような大胆なイメージが必要になる。となると、光速に近い粒子は、速度の遅い粒子をより相対速度の直角面に近いところに認識することになろう。だから、光速に近い粒子は、通常の計算より重力によって曲がりやすくなるのだと予想できる。
wikiのGIFアニメ参照
http://en.wikipedia.org/wiki/Lorentz_transformation
実は、すでにローレンツ収縮を高速に計算するアルゴリズムを考案して、シミュレーションに導入してみている。重力を受ける方向を正規化して円上にならべ、それを相対速度の方向へ楕円形につぶすという計算だ。重力の大きさも変えるとなると面倒なので、とりあえず端折って方向だけ計算してみたわけだ。その結果、速く動く粒子がクネクネと進行方向を変えるさまを見ることができた。
特殊相対性理論の説明でよくあるのは、たいてい一直線上に単純化されていて、しかも時間と空間を同じくしていた2体の問題だ。これについては、式も単純だしプログラミングに持って行くのも楽勝だ。この辺を検索すると相対論への懐疑論がいっぱい引っかかってくる。知りたいのはそんなことではないんだが・・・
最初から離れた時空にある粒子の計算は、どうなるのか?さらに、多体でお互いにバラバラの3次元の速度を持っていた場合、どう距離と方向をとればいいのか?そういう解説と具体的数式を求めているのだ。しかし、情報がなかなか見つからない。あるいは情報があってもほとんど理解できないw
そこで、自分でもじっくり本質を見極めないといけなくなったわけ。さすがに公式まる写しでアルゴリズムを考えてもダメみたいだw
その結果、結局のところ、「4次元時空だ!4次元ポケットすごい!」と言われていたアインシュタインの理論で使用されているローレンツ変換は、4次元での虚数角度の回転だと言い換えることができるらしい。つまりは、3自由度であって、プログラムでの変数も3つ用意すれば十分らしい。
なんだ、それじゃ3次元時空じゃん?
ええぇ?本当にそれでいいのか?なら最初からそう言ってくれよ。
しかし、多体問題を追及していると、速度によって粒子に見えている宇宙の形状は異なるものになる。ならば、速度も一緒に考えるべきで、そのほうがプログラムがうまく書けて、高速なアルゴリズムになるのではないか?
そう思ってさらに調べていくと、ローレンツ群というのは、6自由度といように分類されているらしい。
え?結局6次元ということ?
ええぇ?本当にそれでいいのか?なら最初からそう言ってくれよ。(2回目)
ということで、
相対性理論は実は6次元だった。
あ、なんだそういうことだったのか、と納得してしまった次第である。ならば、位置と速度を表す2つの四元数が相対論でいいのだろうか。しかし、虚数角の回転とは何だろうか?四元数に別の虚数を入れるということになるのだろうか?
それならば、2つの単位四元数を組み合わせて、八元数を作る感じがしないでもない。その八元数を正規化して掛け算してみると、どう粒子が変化するのか。なんだか、それだけで重力相互作用っぽい挙動をするではないか。何がどうなっているのか、もっと追究してみないといけないな。
そういえば、例のサーファー物理学者の万物理論(自称)とはどう関係があるんだろうか。
http://en.wikipedia.org/wiki/An_Exceptionally_Simple_Theory_of_Everything
例外リー群E8とは?
http://en.wikipedia.org/wiki/E8_%28mathematics%29
超弦理論のE8xE8とは?
» Filed Under 宇宙について
Comments
4 Responses to “ローレンツ変換は6次元なのか?”
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光速度限定は取り入れられてるみたいですが、
運動量変化限定も必要じゃないでしょうか。
dp/dt = GMr/|r|^3
の dt も 1/√(1+(v/c)^2) だけ縮まるはずですよね?
「重力の大きさも変える」というのがそれになるのかな。
http://homepage2.nifty.com/eman/relativity/increase.html
これのベクトル F の計算を参考にして
F/m
= γdv/dt + (γ^3)(v^T dv/dt)v
= γdv/dt + (γ^3)v(v^T dv/dt)
= γdv/dt + (γ^3)[vv^T] dv/dt
= [γE + (γ^3)(vv^T)] dv/dt
dv/dt
= [Eγ + (γ^3)(vv^T)]^-1 F/m
= (1/γ)[E + (v'v'^T)]^-1 F/m (v’=γv)
かな。
F の前段階でこれはきつい。
F の中味の r もこれとは別個にローレンツ収縮しないといけないんでしたっけ。
果たしてどこまで特殊相対性理論化が済んでるのか判断が難しい…
もっと言うと、F の計算に使う相手粒子との同時性も揺らいでくるかも。
互いの相対速度・位置が小さい時には
どちらの位置も「その時刻にその位置にある」として良かった。
その前提を覆して、重力相互作用の時間遅れを考えるとなると、
「過去の光円錐上に乗っている相手」だけをピックアップして
それらだけとの重力相互作用を考えないといけなくなるのかも。
同時刻のシミュレーションをそれに拡張するには、
位置履歴を残しておいて
(相対位置)/(相対時刻) = (光速度) なる過去の相手粒子の位置と速度によって F を計算しなければならないのかもしれない。
これはなんでもきつすぎる…
いや、ある意味数学にとってはこれは朗報かも。
解けなかった3体問題の他2体がもう確定してるわけだから。
それぞれ過去の相手の位置から自分への相互作用だけを解けば良くなる。
自分の位置が相手に相互作用する時刻までの間の自分の動きは、
過去の相手の位置関数の積分で決定する。
相手の位置が必要になってきたときには、
もうそれを決める自分の位置経歴は既に得られている。
ぶつかっちゃうとゼノンのパラドックスに陥るけど、
ぶつからずにまた離れていくなら、どこまでも解析的に計算できる。
積分が積み重なっちゃってどんどん多項式次数は増えていくけどね…
bitaさん、お付合いありがとうございます。(^^)/
書いてくれたことは、まさに気になっていた大事な話題です。
○ 運動量変化限定について
超高速の粒子は流れる時間が短くなるので、
周囲から受ける影響も小さくなるはずという考えですよね。
相対論によれば、時間の流れは、√(1-(v/c)^2) 倍に縮むはずです。
v が光速c になれば、時間の流れはゼロになるということで、
式を検算できます。
観測事実として、粒子が光の速さに近くなると、
粒子の崩壊までの時間は一般に長くなる。
あと、加速器の負荷も高くなる。
これは、質量増大という表現の計算でもできるそうですね。
しかし、この質量増大という見かけの式は、
実験では電磁力に限った実証かと思うんですよね。
重力において、同様に「質量増大」の計算が通用するのかは、
よくわかっていないとするのが正しいのではないかな。
実際、質量と時間を持たないとされる光子は、重力によって曲がります。
時間が流れていないのに力を受けているということになります。
これには、重力は時空の歪みで、粒子はそれにそって、まっすぐ進むという
物理的なイメージの持ち方もあります。
しかし、重力は本当に光速を超えないのでしょうか?
例えば、太陽の光が地球に届くまで500秒ほどかかります。
秒単位で日食の予測をするような天体計算にとって、この時間は結構長い。
にもかかわらず、惑星の天体計算で重力伝播は瞬間だと仮定して成立している。
重力伝播速度が光速のような(太陽系スケールでは十分)遅い速度で、
摂動で解決する範囲にあるかどうかは、今のところ確定しません。
また、重力波についても、その存在を完全に否定はできませんが、
少なくとも簡単に観測できる範囲にはないことはわかっている。
つまり、電磁力は、時空の構造内での相互作用で光速に確かに限定されるが、
重力は、時空の構造外での相互作用ではないか
という推測ができます。
「時空の構造外」とはどういうことかというと、
以前投稿で書きましたが、N次元の数理構造が定義する
「フレームとしての時間」です。デジタル時間と言い換えてもいい。
今見ている液晶モニターは60Hzで画面が更新されていますが、
そのようなイメージ。
重力はそういう超越的構造に関わっているのではないかと。
要は、シミュレーションで重力を瞬間で伝わるとしても、
それが実際と大幅に違うとは断定できないというw
○ 重力相互作用の時間遅れを取り入れる方法
それでもやっぱり、重力は光速を超えないとして、
計算をしてみたくなりますよねw
方法としては、
・過去の粒子位置のデータからみかけの位置を割り出して計算
・粒子から重力波を放出させて、それとの接触判定で計算
くらいかな。
やってもいいですし、実際少しやりかけたのですけど、
苦労の割りに得るものが少ない気がしてやめましたw
相対論的超多世界解釈とか、少し気味が悪いし。